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ギャップのクレア

前回、クレアの魅力に関して語りましたが、まだまだ語れることがあります。
クレアってギャップがあるキャラクターだと思いませんか?



ただの大学生だと思いきや、実は特殊部隊員であるクリスの妹であり、そのためか(?)兄譲りのサバイバル能力に長けている。オートバイ好きで勝気だけど、弱者を見捨てない深い優しさも持っている。そもそもラクーンシティまでやって来たのも兄の行方を捜すためでしたからね。外見から見える姿とはちょっと違う、そのギャップが面白いキャラクターだと思っています。


今回はギャップの部分を大切にして1998年のクレアを作り直そうと思いました。
デザインを頼んだのはCAPCOMの重千代です。重千代はUCのときもメインデザイナーとしてキャラクターやモンスターをデザインしてもらいました。ダークロではさらに踏み込んでコンセプト段階からデザイン面でサポートしてもらっています。


さて、重千代にデザイン上どんなところを注意したか、聞いてみました。


まずバイオ2のファンイメージを壊したくなかったので、基本ラインを変えないようしています。しかし、オリジナルは10年以上前のデザインなので、所々イマ風に見えるようデザインし直しています。これは隠し味的なものですが、リファインには必要なものです。


またハードの進歩により表現力が上がっていますので、細部にクレアの性格や人となりが伝わるモチーフを入れています。バイカー用のサングラスやブーツでバイクに凝っていることを表現したり、また彼女のギャップである行動力を示す肩のナイフやカットオフジーンズも、基本は変えずにアレンジし直しています。


【重千代デザイン】


そのデザインを元にクレアの3Dモデルを作成しました。


おなかのチラ見、お尻のボリュームにも気を使っています。ダークロではパートナーが表示されるシステムですので、カメラに映る後ろ姿は非常に重要なのです。そんなこだわりが新たな魅力が詰まったクレアを生み出しました。現在公開しているPV映像を見てもらえれば、その完成度が伝わってくるのではないでしょうか。


【ゲームモデル】


声が入ってモデルが動き出すと、バイオ2で持っていた彼女の魅力が再構築されていきます。その中には私が気づいていなかったものもありました。


巻き込まれる形でラクーンの地獄で戦っていくクレア。レオンと助け合いながら、しだいに理解しあっていきます。ダークロではオリジナルと違って基本的に二人一組で行動するので、その二人の会話劇をより細かく描くことができます。


最初は生存者の二人にすぎないのに、しだいに信頼しあう最強のチームへと変貌していきます。彼女の優しさと強さがレオンを助けていくのです。そんな成長する姿が、プレイヤーのトライ・アンド・エラーと重なり心地良いのだと私は思います。


クレアを好きな理由の最後は成長していくこと。
実際クレアは戦士として成長し、その姿を再び見せてくれるのです。


「コード:ベロニカ」の中で。


■瀬戸康洋プロフィール
大阪府在住。でも大阪弁はあまりしゃべれない。アンブレラ・クロニクルズ、ビートダウン等のディレクターを担当。
ホラー映画が好きで、自分の中での忘れられない傑作はフェノミナで、BGMはやはりゴブリンで決まりです。

2009.05.29