南米の呼び声
今回はやっと公開できた新エピソードをご紹介したいと思います。
時はアンブレラ、ロシア支部崩壊前の2002年。合衆国政府特務機関に所属するレオン・S・ケネディは南米の小国に派遣されます。困難な作戦のために選ばれたパートナー、それが歴戦の勇士ジャック・クラウザーでした。
この新エピソードは、バイオ2やベロニカに流れている“内面の闇”というテーマを受け継いでいます。
そしてUCとは違うもうひとつの戦いの物語、クロニクルを描ききる話として作り上げました。
作品として完成させる上では統一感が重要です。UCはアンブレラの興亡史という側面をもちます。統一感が無く、バイオ2とベロニカだけでクロニクルとして構成するのは意味が無いのではないか?私とプロデューサーの川田の意見は一致していました。つまりUCの続編ありきではなく、このエピソードができて初めてダークロが動き出したのです。
私にとって印象的なキャラクターがいました。
それはジャック・クラウザーでした。
彼はバイオハザード4で登場し強烈な印象を残しました。大統領令嬢誘拐事件を追ってヨーロッパの寒村にたどり着いたレオン。その前に敵として立ちはだかるのが、凄腕の傭兵クラウザーです。
彼とレオンの間には過去の因縁があることがバイオ4の中でほのめかされています。力に対する極端な欲望、そして幾度のレオンとの死闘、ダークなかっこよさに満ちていたキャラクターです。
このレオンとクラウザーの関係、あったであろう時間を描いてみたくなりました。
私はストーリーを考えるときに、論理というよりひらめきで書いていきますので、レオンやクラウザーのキャラクターを頭の中で動かしていき、その間も様々な参考資料等を読んで情報をインプットして、取捨選択しているうちに、ふさわしい“南米”という舞台がいつのまにか揃っていたという感じでしょうか。
クラウザーに関しては、権藤監督がこのプロジェクトに参加していたことも幸運でした。権藤監督はバイオ4のイベントムービーも担当しており、いろいろと意見を頂くこともできました。ゲームの都合上、展開に変更を加える必要が出たときもテーマはキープできたと思います。それだけ思い入れも深い内容だったのです。
さて、ダークロはTGSショーにプレイアブルで出展されます。南米ステージも世界初披露でプレイすることができます。前作以上にクオリティアップされた自信作ですので、お時間がある方は是非プレイして頂きたいと思います。
強烈な南米の日差しを、レオンとクラウザーの勇姿を、そしてその南米の日差しが生み出す影、新たなダークサイドを体験してみてください。
■瀬戸康洋プロフィール
好きな魚に鰻があります。どちらかというと食べるのが好きです。あと鱧(はも)や穴子なんか似たような感じで好きなのですが、どれも味が違うのがいいですよね。似たようなものに八目ウナギがいますが、モンスターじみた外観(特に丸い口)はカッコいいのですが、こいつはうまくなかった。
2009.09.11

