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2008.04.11 ( 金 )
How to ローカライズ その2
ディレクター:江口篤洋
みなさんこんにちは!プランナーの太田です。
太田が訊く!How to ローカライズ!
第二弾をお届けします!
どうもこんちはです!
いつも眠いミイラ型ディレクターの江口です。
今回もよろしくお願いします、ムニャムニャ…。
いきなり寝ないでくださいよ(笑)
今回は前回からの続きとなりますが、前回の最後にお話したのは、
ゲームのローカライズには2つのやり方があるというお話でした。
うん。“全部お任せ型”と“データ抽出型”だね。
最近はほとんどがデータ抽出型という話もしたかな。
『ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲』も後者に当たる。
なぜ最近のタイトルは“データ抽出型”が多いんですか?
1つには、知的財産の保護って意味だね。
ソフトウェアのプログラムってのは、それ自体が開発会社の知的財産の
塊みたいなもんだから、それをそのまま他社に貸し出すには当然抵抗がある。
もう1つは、開発元でローカライズをコントロールしたいという意向もあるかな。
海外の開発元としては“全部お任せ”は勇気ある決断なワケですね?
そうだね。ただ、当たり前だけどウチは契約は守るし、
ましてや盗用なんてするワケないのだから、
任せてくれればいいのにって思いはあるね、正直なところ。
でもその代わり、絶対にいいモノに仕上げますよ!と言いたい。
まあとはいえ、先方には先方なりの事情があるわけだから、仕方がないけど。
それで納得がいきました。『サイオプス』は“全部お任せ型”だったから、
あそこまでできたんですね。
そうそう。あれはまさにその証左になると思う。
そういえば太田君の志望動機の1つは確か、
「サイオプスのローカライズに感動したから」やったね?(笑)
そうです!
もともとローカライズには興味があったんですが、
個人的に『サイオプス』日本語版の出来は、ローカライズの可能性を
実感させてくれました。それまでローカライズと言えば、
日本語化されて何とか遊ぶことができれば御の字という認識だったんですが、
まさか英語版に比べて日本語版の方が“遊びやすく”なっているとは…。
英語版とやり比べるなんてマニアックな人だな(笑)。
しかし関わった人間としては嬉しいね。具体的にどこが遊びやすくなってた?
最も明確だったのは、やはりマップ画面ですね。
英語版だとマップを見ても、自分がどこに居るのか、
どこに行けば良いのかさっぱり分からないので、
地図として役に立っていなかったんです。
ああ、確かに。マップそのものの表示はあったけど、
主人公が今だいたいどの部屋にいるのか程度しかわからなかったもんね。
『サイオプス』は超能力を使って謎解きをしながら、
入り組んだ建物の中を行き来する場面もあるので、あれは不便でした。
その反面、「洋ゲー」だからしょうがないかなとも思いましたが…。
最近はそうでもないけど、昔の洋ゲーは不親切なところがあったからなあ。
そうなんですよ。でも日本語版をやってみると、現在地の正確な位置だけではなく、
主人公が向いている方向まで表示されている!
他にも色んな付帯情報が表示されていて、あれには驚かされましたね。
およそ当時の「洋ゲー」とは思えない丁寧なマップに生まれ変わってましたから(笑)。
こんな事が出来るのか。こんな事が許されるのか、と。
ああ、もちろん良い意味でですけど。
オレは直接の担当じゃなかったんだけど、いろいろサポートしてたんでよく知ってるよ。
マップが見にくいってのは、英語版をプレイしてすぐに出てきた不満だったね。
だからマップに主人公の位置を表示してってのは要望としてはすぐに出てきてた。
でも元々の仕様として存在しないものを追加するのはエラく大変でリスキーな作業だし、
そもそも開発元が難しくて断念したフシがあるってんで、
無理っぽいという話になって一旦は諦めかけたんよ。
でも担当したプログラマが頑張ってくれて、結局実現してしまった。
あれはオレもスゴイと思ったね。ウチのプログラマはすげえなって。
正に“全部お任せ”の成功例だったんですねー。
おかげさまで日本語版はストレスなく楽しめました。
しかもそのおかげでキミは今ここにいるわけだ(笑)
そうですね(笑)。カプコンならここまでこだわって
良いものに出来るのか、とその時強く印象付けられたんです。
だからローカライズチームで人材募集されているのを知ったときは、
「このチャンスは逃せないな」と思いました。
実際に応募して受かって、今ここにいるというのが、
なんだか不思議な気はしますけどね。
入って1ヶ月ちょっとですでにガッツリ仕事こなせてるんだから、
大したもんだよ実際。『サイオプス』の地味な改善点に気づくだけのことはある(笑)。
では逆にサイオプスをプレイしていて「ここは気になった」という点はあった?
そうですね~、悪くなったという印象は全然ないんですが、
英語版に比べると日本語版は一部表現がカットされていましたよね?
個人的にはゲームの核になる要素ではなかったので気にはなりませんでしたが、
海外と日本での表現に関する考え方の違いによる影響とか、
その辺りもローカライズでは色々と苦労も多いんですよね?
そうだね。苦労といえば、その辺りでの苦労が一番比重が高いかもしれない。
開発面に関する苦労ってのは、努力や技術力でカバーできたりするんだけど、
表現に関する部分はそういうワケにはいかないことが多いからね。
思うようにいかない部分が多いってことですか?
そもそも修正ってなぜ必要なんでしょう?なんて疑問も湧いたりしてきますが…。
いよいよ核心めいた話になってきて、ちょっとドキっとしたよ(笑)。
まあでもその辺りは話し始めると長くなると思うので、続きは次回ってことで。
それに考えて見れば今回、ゴッド・オブ・ウォーの話が全然できてないわ。
その辺りも絡めて話すとしようか。
解りました。では、次回のテーマはズバリ“レーティング”ですね。
いろいろ訊いてみたいと思います!みなさまお楽しみに!
2008.04.11 17:00 | コメント (0) | 2.江口ディレクター



