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2007.06.19 ( 火 )

第2回 インティクリエイツ社開発レポート

こんにちは!
さて、インティクリエイツ社開発レポート第2回目ということで
プログラマの鎌田さんに登場して頂きましょう。


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1.「担当とか可能な範囲で、これまで関わったタイトルを教えて下さい」

主にトレードバトル全般のプログラムを担当しました。
株を売ったり買ったりする部分の処理です。
そんなん売って買ったら終わりだろ、いやに簡単な仕事だな、
と思う人もいるでしょう。思うのは自由です。
君たちを妨げるものはない。どんどん思いたまえ。
実は私もそう思っていましたし。しかし実情は(以下略)。

過去には「ロックマンZERO3」などのタイトルに関わっていました。
敵のザコやボスなどを動かす部分の処理です。
そんなん動かせば終わりだろ、いやに簡単な仕事だな、
と思う人もいるでしょう。思うのは自(以下略)。

2.「株ゲームと聞いて、最初はどう思いましたか?」

おやまあ、なんという偶然でしょうか。実は私も数年前に、
金融・経済・株式のシステムをモチーフにしたゲームを考えていたので、
株のゲームだと聞いた瞬間
「そうか、やはりそういう考えはあるのだな、世の中捨てたものじゃない」
と神妙な気分になり、雷鳴が轟き、大地が揺らめき、天啓が世に満ち溢れ、
即座に以下のような内容が脳内に展開されました。
うなりを上げる海馬が私の記憶を呼び起こします。

「……株式市場の基礎を作っている構造的な要素だけを抽象化してゲームシステム化させ、
テクニカルな部分をルーチンワーク的な遊びに、
ファンダメンタルな部分をシミュレーションのような遊びに仕上げていき、
外観は現実離れしたファンタジックなシナリオやシチュエーションで覆って、
最終的には「株」という言葉のイメージが持っている雰囲気を完全に消して、
エッセンスだけを活かした空前絶後のハイセンスなゲームを自分ならば作るけれども、
果たして実際にはどうなるのか……」

気付いたらそれは白昼夢でした。やはり、世の中捨てたものかもしれません。
実際にどんな仕上がりになったかは、ゲームで遊んで確認してみてください。
ある種の日本銀行券たった1枚と引き換えに、
ゲームはあなたの手元に転がり込むはずです。

3.「これまでのゲームと比べて、今回苦労した点はありますか?」

正直者なので正直なところを言いますと、
これまでも1から新しいものを短期間で組み立てていく、
過去の技術や知識があまり活かせない、そんな奇跡の状況での仕事ばかりしていたので、
特別な苦労はありませんでした。いつもどおりです。

強いて特殊な苦労をあげるとすれば、
プログラムのバグが見えにくかった、という部分でしょうか。
たとえば、株価チャートの計算にバグがあったとしても、
それがバグなのか正常な動作なのか、一見したところではまったく判断できません。
これはえらいことですよ。
なにしろ相手はランダムウォークの振る舞いで名高い「株価」です。
たとえバグによって株価が異様な乱高下をしていても
「いやいや、それは株価が乱高下している時期なのだろう」という、
みもふたもない発言で片付けられてしまいがちですし、
バグによって株価が通常ありえない高値を示しても
「いやいや、それは景気が良いからだ」などという、
あきらかに嘘臭い理屈で煙に巻かれがちです。

このような難攻不落のこしゃくなバグに対処するため、
夜も寝ずにプログラムを続けました(昼は寝ています)。
そのあたりをゲームでもチェックして欲しいなあ、と思ったのですが、
良く考えたらバグなので製品版では全部消えているのですよね。
お手持ちの心眼もしくは邪眼などを駆使して見通して頂ければ幸いです。

4.「ストーリーやキャラクタで気に入ってるところがあれば」

主人公・瞬の、株における師匠みたいな設定の奈良崎。ゲーム開始直後に、
この奈良崎にむりやり連れて行かれる嫌がらせのようなトレードがあるのですが、
トレードの後に、彼が発するセリフに凄みがあります。

トレードの結果、損を出してしまうと、
「それみたことか小僧、株は甘くないぜ馬鹿め」的なことを言われ、
がんばって利益を出したら出したで「そうかそれは良かったな小僧、あばよ馬鹿め」的な、
ふてくされた発言をされます。
いったい、どうしろというのでしょうか。まったく途方に暮れるばかりです。とほー。
ツンが10で、デレが0、みたいな、
妥協を許さぬ奈良崎の素晴らしい人格者ぶりが垣間見られるシーンだと思います。
気合を入れて真正面から垣間見てください。


5.「制作中、チェックなどで何度もプレイされているかと思いますが…
   心に残ったプレイ(バグなどでも)があれば、教えてください」

氷の心でバグチェックをしていたので、
特別に心に残ったプレイはあまり思いつきません。
仕方がないので、別な小話をします。

直接のゲーム内容やバグチェック等とは関係ないのですが、
制作中に見聞した情報によると、
ボーイズラブ方面の雑誌に、このゲームが紹介されたらしいですね。
ボーイズラブ方面というのは、どのような方面か、謎が多い方面ですね。
とにかく、この事実を知ったときには、得体の知れぬ不安で夜も眠れませんでした
(昼は寝ています)。
いよいよ世の中ジェンダーフリーの風潮一色であるなあと、
身が引き締まる感覚を禁じえないところです。
世間の剛の者たちは「瞬クンは攻めです!」「いや受けでしょう!」
などの目もくらむような多彩なテクニカルタームを駆使して、
甘美な談話に花を咲かせているのかもしれません。
花がすぐ枯れないことを祈るばかりですよ。なむなむー。

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鎌田さんは、普段は物静かでバリバリ仕事をこなしている印象が
あったのですが、実は非常に面白い方だったようです。新しい発見でした。
今度、飲みに誘ってみたいと思います。

チャートのシステムは、前回の安藤ディレクターのコラムと
あわせて読んでもらうと、その苦労のほどが解ると思います。
まわりで見ている我々もいつ完成するのか(実はもう出来ているのか?)と
ヒヤヒヤでした。


そういえば、先日の日経新聞でゲームを紹介して頂いたと掲載しましたが、
その後、以前取材でお世話になった証券会社のトレーダーの方から
記事見ましたよとメールを頂きました。さすが影響力ありますね。

では、また次回。

2007.06.19 17:14 | コメント (1) | 開発ブログ

コメント

今までゲ-ムやってる最中に(どんなに下手プレイしようが)、「自分バカだ…orz」と思ったことはなかったのに、このゲームは違いました。コンピュータの利損計算速度を見てるから&自分のVSトレードの負け率の高さ、だけが原因かと思ってましたが、今回の更新分をよんで「奈良崎さん」が候補に加わりました。2周目以降の瞬の該当解説読む度にショック受けてます。でも奈良崎さん好きです!ツン上等!

そういうのも含めて、このゲームに出会えて良かったです。2周目以降もチャートの動きが毎回違うので、めっちゃ楽しいのは変わりません。続編やりたいです!

投稿者 : えむ | 2007.06.21 00:25

 


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